MGC 大迫 ピアス

今、ニュースで話題になっている、MGC

MGCとは「マラソン・グランドチャンピオン・シップ」の略である。

この大会は、来年行われる東京五輪のマラソン日本代表2枠を決める選考会である。

選考方法はシンプルに上位2名が選ばれるという形式だ。

そして、このレースは誰しもが走れるレースではない。

これまでの対象レースでの選考基準をクリアした者だけがこの舞台に立つことができる。

 

レースの内容は数多くのニュースで取り挙げられているためご存じであろう。

私の予想としては、前評判通り1位は大迫選手。

2位は服部選手。3位、4位辺りに井上選手、佐藤選手と並ぶ予想であった。

結果は安定感のある中村選手がラスト2キロのスパートで逃げ切りトップ。

2位は中村選手のロングスパートに反応した2選手。デットヒートの末、制した服部選手。

惜しくも数秒差で内定を逃した大迫選手。

ラスト3キロあたりまでは、多数の選手が競い合う白熱したレースになった。

ただ、個人的にレース後のSNSのとある投稿に対して疑問に思った。

キーワード検索で大迫と入力すると、そのあとにピアスと候補検索が出てきた。

誘導されるかのようにそのまま検索してしまった。

似合ってる、かっこいいなどの投稿かと思いきや、真逆の投稿が多かった。

「ピアスなんかしてるから負けたんだ」「チャラチャラしてるな」など見ていて気持ちの良い投稿内容は少なかった。

 

確かに、スポーツマンとして外見的な部分でよろしくない点もあるかもしれない。

ただ、「ピアスしているから負けた」などよくそんな発言を軽くできるなと思ってしまった。私も、一応大学まで陸上長距離選手として走ってきた身として、大迫選手がこの大会に向けてどれほどの思いと時間を費やしてきたかは少なからず分かる部分はある。

高校時代に、試合で悪い結果だった時にダウン後、すぐ様走りだし長時間ジョグをしていたのをチームメイトに聞いたことがある。

今では、大迫選手のストイックな部分が大々的にメディアや記事に取り上げられるようになり世間体に浸透してきている。

ただ、結果が出ている選手だからこそ大きく取り上げられている部分はあるが、どのスポーツマンも、このMGCに臨んだ選手も同様にこれまでの期間想像もできない過酷な練習をこなしてきたに違いない。

だからこそ、このピアスという3文字で簡単に1人のスポーツ選手の過程を侮辱するのはおかしいと私は思う。

ピアスをしてるから負けたのか?神野選手も髪を染めてるから負けたのか?

黒髪で清潔感がある選手は強いのか?

私は、スポーツ選手であろうが1人の人として自身を表現することに対してとやかくいちゃもんは付けたくない。

今回、MGCに参加した30選手に対し素直に「お疲れ様」「おめでとう」などといった声を私はかけてあげたい。